更年期になるとただでさえホルモンバランスと自律神経のバランスが乱れ、数々の自覚症状を伴ったつらい更年期障害を起こしやすくなる上に、子供の独立や親の介護などのライフイベントも重なり精神的な負担を強く感じ、うつや不眠症、不定愁訴(イライラして怒りっぽくなる)などの精神症状を起こしやすくなります。

また、男性も40代半ば頃からテストステロンという男性ホルモンの分泌量が減り、これが集中力や意欲を高める交感神経の不活性化を招き、女性以上に精神症状を起こしやすくなると言われています。(男性版更年期障害はLOH症候群と呼ばれます)
更年期障害では精神症状を発症している場合に精神科や心療内科を受診することになります。これは精神科領域の薬は適正量のコントロールが難しく専門医による診断が必要となるからです。
今回は更年期障害で起こる気分障害やうつなどに対してどのような薬が処方されるかを説明していきます。

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更年期障害の「うつ」とその治療薬

鬱状態の女性

更年期障害には多種多様な症状がありますが、「うつ」や「不眠」、「気分障害」などの精神症状と呼ばれるものも代表的なものになります。
こうした精神症状を発症してしまった場合は精神科や心療内科を受診することとなります。
精神科や心療内科では心の病気に対して投薬治療やカウンセリングを行いますが、ここでは投薬について説明していきたいと思います。

抗うつ剤

現在では新規抗うつ剤と呼ばれるタイプの薬が処方されるのが主流です。

これらの薬は主としてセロトニンという鎮静物質の量を増やして「うつ症状」を軽減するという目的で処方されます。もっとも多く処方されているのはSSRI(選択型セロトニン再取り込み阻害剤)というタイプの薬です。
他にもSNRIやNaSSAという薬があり、SSRI以外の薬はセロトニン以外にも興奮物質であるノルアドレナリンの量を増やす作用があります。
一般的にはSSRIが処方の第一選択肢となるのでSSRIについて詳細を説明していきたいと思います。
SSRIとは、脳内のセロトニン量を増やすための薬で、比較的効果が安定していて、副作用も従来の抗精神薬や抗うつ剤に比べると少ないとされています。
現在では第四世代のレクサプロという薬がもっとも精神科領域では用いられている薬です。ではSSRIの第一世代から第四世代まで追って紹介していきましょう。
錠剤"

第一世代

主成分はフルボキサミン、商品名はデプロメール、ルボックスと言います。強迫性障害や社交性不安障害の症状に対して有効とされています。

現在は「うつ」に対して処方されるケースは少ない薬です。また初期のSSRIということで他の薬と相互作用(飲みあわせ)を持ってしまうことと半減期(薬が代謝されてしまう時間のこと)が短く1日2回の服用が必要というデメリットがあります。

第二世代

主成分パロキセチン、商品名はパキシル、パキシルCRと言います。

SSRIには抗うつ作用以外にも幾つかの作用があり、この薬には抗コリン作用が強いという特徴があり、副交感神経の活性化を抑制してしまうため更年期障害時にはあまり用いられることはありません。
また副作用はSSRIの中でも比較的出やすく、喉の渇きや眠気などが起こりやすいとされています。
さらには離脱症状(離脱時期に起こす副作用)も強く、不快感、落ち着きがなくなる、知覚障害、吐き気などを起こしやすいというデメリットがあり、現在ではパキシルCRという改良型が開発され、副作用や離脱症状を起こしにくくしたタイプの方が使われています。

第三世代

主成分セルトラリン、商品名はジェイゾロフトと言います。日本では2006年に登場した新しい薬です。SSRIのなかではセロトニンだけでなくドパミン(興奮物質)を増強させる働きもあります。

うつ」ではドパミンの神経伝達が弱くなり表情が乏しくなる症状がありますが、このような症例に向いている治療薬です。副作用はSSRIの中でもマイルドな方です。

第四世代

主成分エスシタロプラム、商品名レクサプロ。現在新規抗うつ剤の中では主力と言って良い薬です。従来のSSRIに改良が加えられ抗うつ効果と副作用のバランスが取れたタイプと言われています。

SSRIのデメリットとして効果が出るまでに2週間ほどかかるのですが、この間に脳内のセロトニンが急激に増えてめまいや吐き気などの副作用を起こさない様に、従来のSSRIでは少量から開始して段階的に量を増やしていくという方法がとられていました。
このことは量を適切にコントロールしなければならないという患者への負担が大きく投薬効果が十分に得られないというリスクがありました。
しかし、レクサプロの場合は最初から10mg1錠を1日1回飲むということで服薬コントロールがしやすくなっています。また「アロステリック調整作用」という機能があり、これが抗うつ効果を高めています。
ただしドパミンの量や作用は減弱させるため、感情の平板化(表情が乏しくなるなど)に対しては逆効果になるというリスクがあります。
そしてさらに、SSRIのメリットである副作用の少なさというのは“体(脳)が薬に慣れてから”という意味で、飲み始めと離脱時期(薬を中止すること)には「めまい」、「ふらつき」、「眠気」、「頭重感」などの副作用が出やすいとされています。
加えて、効果を発揮するまでには2週間以上飲み続ける必要性があり、長期的な服用(最低でも4ヶ月以上)が必要などデメリットもある薬です。(これは他の新規抗うつ剤でも同様です)
ハートを持つ医師

SSRIの副作用

この様に従来の抗うつ剤に比べるとかなり改良されているのがSSRIですが、服薬開始時と減薬期、体質、コントロールミスなどから場合によっては強い副作用を起こす場合がありますので、このパートではSSRIで報告されている主な副作用について挙げていきたいと思います。

1).性機能障害:性欲減退、勃起不全、遅漏、オーガズムを感じられない
2).消化器症状:食思不振、吐き気、下痢、便秘、口が渇く
3).自律神経失調状態:多汗、ホットフラッシュ、頭痛、ふらつき、不眠など
4).内出血を起こしやすくなる、出血傾向(血が止まりにくい)、不正出血など
5).血圧の低下、起立性低血圧(立ちくらみ)
6).電解質異常(ふらつく、だるくなる→主にナトリウムの過剰代謝によります)
・その他の新規抗うつ剤:SSRI以外にも新規抗うつ剤にはSNRI、NaSSAというタイプがあります。
SSRIとの最も大きな違いはSSRIが主にセロトニンの増量をもたらすのに対し、SNRIやNaSSAではセロトニンと同時にノルアドレナリンという興奮物質も増えます。
情動変化(感情の変化)が乏しくなるという状態を起こしている場合はSNRIが投与され、SSRIやSNRIでは思ったような効果が得られない場合にNaSSAが投与されるということになります。
副作用は作用の強いNaSSAが最も強く出やすい傾向があります。

気分が落ち込む「うつ」で鎮静物質セロトニンを増やす薬は逆効果なのでは?という疑問について

疑問を感じる女性
新規抗うつ剤に共通する作用として「セロトニンを増やす」というのはこれまでに説明してきた通りです。
セロトニンというのは鎮静効果のある神経伝達物質です。鎮静物質とは興奮を鎮めたり、集中力を減じる作用があるので、一見すると「うつ」にとってこの物質を増やすというのは逆効果にも思えます
しかし、はたから見ていると身体的には動作や集中力が鈍化する「うつ」も実は心の中では大きく葛藤しているのです。
「うつ」には
  • 強い自己否定
  • 不定愁訴(いらいらして怒りっぽくなる)
  • 自傷衝動
  • 不眠状態
など神経が興奮している時に起こる精神症状も多数確認されています。
実はセロトニンというのは脳だけに存在する物質ではなく、90%は腸の中にあり脳内で鎮静のために働くのはわずか10%にも満たないのです。
「うつ」の初期状態ではこうした強い興奮状態を無理やり鎮めるために通常よりも大量のセロトニンが消費されている可能性があるのです。
そのため、自律神経のバランスを崩し表面的には虚脱感や情緒不安、肩こりや腰痛、頭痛などの身体的症状などが見られるようになります。この状態を「抑うつ状態」と言います。
その後「うつ」が進行すると脳内の神経伝達物質にさらなるアンバランスが起こります。
もともとセロトニンの量はごく微量なのでちょとした増減が心身状態に影響を与えやすいと考えられていて薬でその量を増やすことで興奮を促すノルアドレナリンやアドレナリンを増やして相対的なバランスを維持しようとする目的で投与されるのがSSRIなのです。
しかし、問題がないとは言い切れないのが抗うつ剤の難しさで、セロトニン過剰状態の時にSSRIを投与するとさらに「うつ」が進行して情動変化が乏しくなる可能性があります。
そもそも脳内のセロトニン量はごく微量ですから血液検査では脳で消費されるセロトニンに量を知ることができません。こうしたことからコントロールするには問診が一番の根拠となるため、専門である精神科や心療内科の診断が必要になります。
*情動変化の低下が出ている時はSSRIでは第三世代のセルトラリン、それ以外の場合はSNRIやNaSSAのいずれかが投与されるケースとなります。

気分安定剤

口に手を当て体調悪そうにしている女性

一口に「うつ」といっても実は非常に多様な症状があり、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症などでも「うつ」は発症します。今回紹介する気分安定剤は特に双極性障害の躁状態の時に処方される薬です。
ところで双極性障害とうつ病の違いですが、双極性障害は躁状態(気分がハイになる状態)とうつ状態(気分がひどく落ち込んだり無気力になる状態)を交互に繰り返す病気です。
「うつ」は自覚症状が負の感情なので比較的わかりやすいのですが、躁状態は本人にとっては「気分がいい」状態と誤解しやすく、問診などでも見つけにくいやっかいな状態です。
そのため日頃からの観察がとても重要になるので双極性状態の早期診断には家族の協力が必要となります。
特に躁状態の時は無鉄砲なことをしがちで、犯罪につながるケースもあり強い心神喪失状態であると言えます。
双極性障害が確定診断されると以下に紹介する「気分安定剤」が投与されます。
・炭酸リチウム(Li)剤:商品名リーマス。中枢神経に作用し、躁病や双極性状態の躁状態のときに飲む薬です。
主な副作用には手足の震え、喉の渇き、下痢、尿量低下、腎機能障害などがあり、重篤な副作用には急な発熱、頻脈、筋肉の硬直、無動(動けなくなること)、意識混濁、集中力の低下などが報告されています。
・カノレパマゼピン(CBZ):商品名テグレドール。過剰な興奮を鎮める作用があります。てんかん発作の治療薬としても有名です。また顔面にある三叉神経の興奮を鎮める作用もあり、双極性障害やてんかんでよく見られる三叉神経性頭痛の軽減効果もあります。
主な副作用には眠気、めまい、ふらつき、易疲労感などがあります。また重篤な副作用として、リンパ節の腫れ、目の充血など皮膚粘膜眼症候群、口のなかや唇の荒れや中毒性皮膚壊死症、紅皮症、房室ブロック(失神や徐脈)などがあります。
・バルプロ酸ナトリウム(VPA):商品名デパケン、バレリン。「うつ」の代表的な症状である気分の落ち込みを解消するためにドーパミンという興奮物質の濃度を上げる薬です。SSRIとは逆にセロトニンの代謝を促す作用があります。SSRIなどの新規抗うつ剤が登場してくるまではうつ病治療薬の代表的な存在でした。
主な副作用として眠気、ふらつき、吐き気、食欲不振などがあります。また重篤な副作用としては全身倦怠感、傾眠傾向(強い眠気)、劇症肝炎、溶血性貧血、血液細胞障害、急性膵炎、陰部びらん、急な発熱などがありますので投薬には十分な注意が必要です。
吐き気を堪える女性
・ラモトリギン:商品名ラミクターノレ。双極性障害の躁状態とうつ状態の両方に効果がある薬です。ただし副作用が強いので投与には慎重を要します。
主な副作用として傾眠傾向、めまい、発疹などがありますが、さらに重篤な副作用として全身の強い倦怠感、再生不良性貧血、無顆粒球症(免疫細胞が減る症状)、無菌性髄膜炎、薬剤性肝炎などが報告されています。

抗精神薬

「うつ」は気分障害の一種なのですが、悪化させて統合失調症を起こすと幻覚や幻聴を起こすようになります。

また誰かに見られているのかもしれない?などの強い妄想や自己否定感から自傷行為を行う場合があります。このような強い精神症状を起こしている時に投与されるのが抗精神薬です。
こうした精神症状を引き起こす原因はドーパミンの過剰分泌による暴走と言われています。そこで抗精神薬でドーパミンの量を減らします。
ただし、この薬には傾眠傾向、口渇感、めまい、ED(女性は不感症)、体重増加などの副作用があり、重篤な副作用として高血糖、不整脈、パーキンソン病様症状(手足の震え、硬直など)が報告されています。
そして抗精神薬には「定型抗精神薬」、「非定型抗精神薬」の二種類があるのですが副作用については上記の通りです。
「うつ」が相当進行し統合失調症を疑わせる様な場合に処方されるものなのでここでは代表的なものを幾つか紹介するにとどめておきます。
・定型抗精神薬:ニューレプチル、エミレース、ロナセンなど
・非定型抗精神薬:セロクエル、クロザリル、エピリファイなど
血糖値が上がりやすくなるという副作用があるため、糖尿病の人には慎重な投与が必要とされています。

睡眠薬

うつ病に高頻度で合併するのが「不眠」です。文字どおり眠れないという病態ですが、このことからも「うつ」では脳が沈静化しているというよりもむしろ活性化していることが伺えます。

また不眠には
・入眠障害:寝つきが悪い
・中途覚醒:途中何度も目がさめる
・早朝覚醒:朝日が昇る前に目がさめる
・熟眠障害:眠りが浅く、朝起きても疲れやだるさが取れない状態
の4つのパターンがあり、日本人は中途覚醒が一番多く、また単独よりも幾つかのパターンが組み合わさった不眠症を起こしているケースが多いとされています。
そこで不眠症のパターンに合わせて幾つかの睡眠薬や入眠剤が処方されます。
寝付けない女性
厳密には睡眠薬と入眠剤というのは区別されているわけではなく、薬の性格として
・超短時間型:即効性があり、効果が2〜4時間ほどで切れてしまうもの
・短時間型:即効性と持続時間のバランスが良いもの(6〜10時間ほど作用します)
・中時間型:即効性はなく、12時間〜24時間ほど効果があります。
・長時間型:即効性はなく24時間以上効果があります。
という4タイプから超短時間型と短時間型を入眠剤、それ以外を睡眠薬という捉え方をするのが一般的です。
このためどうしても、種類が多くなってしまい専門医でないと投与が難しいというデメリットがあります。
一般的に睡眠薬というとどうしても副作用と依存性が強いというイメージがつきまといますが、近年では改良が進み効き目がマイルドで副作用が少なく依存性もそれほど強くないタイプの薬が治療の第一選択肢に用いられていますので、今回はそうした代表的な薬を幾つか紹介したいと思います。
・超短時間型:ハルシオン、マイスリー、アモバンなど
・短時間型:デパス、レンドルミン、リスミーなど
・中時間型:ベルソムラ、ユーロジン、サイレースなど
・長時間型:ドラール、ダルメートなど
またこれらの睡眠薬では効果がない場合はベゲタミンやラボナ、イソミタールといった非常に強い睡眠薬が用いられますが、こちらは依存性も副作用も強く、依存中毒で命に関わることもあるので慎重に投与することが義務付けられています。

睡眠薬の依存性と副作用について

人間の体には周囲の環境変化に慣れるという性質があります。これは高度なストレス耐性能力なのですが同時に薬に対しても耐性を持ってしまうと、その薬が効かなくなるという作用を発揮してしまいます。
睡眠薬も同様で同じ薬を長期間使っていると効果が弱くなりさらに強い薬がないと眠れなくなってしまうという強迫観念から不眠症が悪化してしまう可能性があります。これを「依存性」と言います。
そして副作用の方ですが、これもだいたい睡眠薬では同様の副作用を起こしやすく代表的なものには
  • 悪夢を見る
  • ふらつきが出る
  • 意欲が低下する
  • 性欲がが減退する
  • 体重の増減が激しくなる
  • 気分障害を起こす(気が滅入るなど)
  • 頭痛
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 吐き気
  • 便秘
などがあります。
こうした副作用は中時間型、長時間型になる程顕著に出てくるので注意が必要です。薬がなくても眠れそうな時はできるだけ頼らない方が良いでしょう。

まとめ

更年期障害を発症して「うつ」や「不眠症」などの精神症状が出た場合はホルモン補充療法以外に精神科や心療内科で投薬やカウセリングなどの治療を合わせて行うことになります。

「うつ」は脳内の神経伝達物質のバランス異常が原因で引き起こされると言われているのですが、更年期障害のうつではセロトニンという鎮静物質の不足が引き金になりやすいと考えられています。
そのために治療には脳内のセロトニン量を増やす新規抗うつ剤というのが用いられることが多く、また不眠に対しては症状に合わせて作用時間の異なる睡眠薬や入眠剤を1種類から数種類併用するのが一般的な治療法になります。
ただし、精神科の薬は副作用や依存性が強いため減薬と薬からの離脱を目標とした治療プランが重要となりますから、担当医からの説明をよく聞いて薬のデメリットも把握した上で服薬するのがとても大切です。

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