年齢的に40歳前後になると男女共いろいろな体調面での変化を迎えるようになります。
中でも38歳頃から
  • 顔がほてる
  • 汗が大量に出てくる
  • ちょっとしたことでイライラしてしまう
  • 体重が増えた
などいわゆる「更年期障害」と呼ばれる症状とよく似た自覚症状を覚え、もしかしたら自分にもついに更年期が訪れたのでは?と心配になってしまう人もいることと思います。
しかし、一般的には更年期とは45歳〜55歳までの年齢を指す言葉です。もちろん更年期にも個人差はありますので、一概には言えませんが38歳頃から始まる更年期障害のような健康被害のことを「プレ更年期」と呼んでいます。
今回は更年期とプレ更年期の違い、またプレ更年期になるとどのような症状をきたすようになるのか?、男性にも更年期はあるのか?など、男女間で起こる38歳頃から始まる体調不良について説明していきたいと思います。

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38歳頃女性の体調不良は「更年期障害」?それとも「プレ更年期障害」?

医者に相談する女性

更年期障害とは

医学書などに記載されている「更年期の定義」というのは
閉経をはさんだ前後5歳ずつの年齢のことを指す
とされています。日本人女性の一般的な閉経の年齢は50〜51歳頃なので、平均的にはですが、45歳から55歳頃までを「更年期」と呼び、この間に起こる体調不良のことを「更年期障害」と呼んでいます。

また、更年期障害が起こるメカニズムとしては
  1. 加齢によって基礎代謝が落ちてくる
  2. それに伴い卵巣機能が低下してくる
  3. 女性ホルモン(特にエストロゲン)の産生量が落ちる
  4. 自律神経が乱れ始める
  5. 健康被害が起こる
という流れになっています。
では、どうしてエストロゲンが減少すると自律神経が乱れるのでしょうか?
それは自律神経の一つである「副交感神経」を刺激して活性化させるのが「エストロゲン」だからです。
このように性ホルモンには受精から出産、授乳までの一連の生殖行為以外にも多くの役割があります。
頭を抱える女性

エストロゲンの役割

・自律神経の調整
・骨の形成を助ける、骨粗鬆症の予防
・脂質代謝の促進(悪玉コレステロールの代謝)
・女性らしい体つきを作る
・髪の毛を豊かにする
・コラーゲンの形成を促進させる
・血管を拡張させて血流を促進させる
・免疫を強くする
・脳を活性化させる
・乳腺を発達させる
・妊娠、出産を可能にさせる

などになります。したがってエストロゲンの産生量が低下するというだけで、少なくともこれだけの働きが低下することになるのです。
特に「自律神経を調整する機能」が低下するといわゆる「自律神経失調症」のようなさまざまな健康被害をもたらすようになります。

更年期障害の主な症状

・ホットフラッシュ:上半身(特に顔)の火照り、大量の汗
・ちょっとしたことでイライラする
・肩こり、首筋のこり
・頭痛
・便秘、下痢
・めまい、耳鳴り
・不眠
・うつ状態
・腰痛
・むくみ
・四肢のしびれ
・下半身の冷え
・腹痛
・吐き気
・頻尿、排尿時痛
・不感症
・性行為時の性器の痛み
・皮膚のかゆみ
・湿疹
・乾燥肌

などになります。

プレ更年期障害とは

疑問を感じる女性

更年期より少し前の年齢(30〜40代)になって更年期障害のような体調不良を訴えるケースを「プレ更年期(障害)」と呼んでいます。
ただし、閉経年齢には個人差があるため、一概に30代で始まったからプレ更年期と断定することはできませんが、自覚症状や発症に至るメカニズムはほとんど同じなので治療法も更年期障害と変わりませんが、プレ更年期障害を発症する年齢は38歳前後が最も多いとされています。
あくまで統計上ですが、38歳になって上記のような更年期障害と同じ自覚症状が出てきたら、まずは「プレ更年期」を疑っても良いでしょう。

若年性更年期障害とは

プレ更年期よりも早い年齢、つまりホルモンバランスが最も整っているはずの20代〜30代前半で起こる更年期様症状のことを「若年性更年期障害」と呼んでいます。

プレ更年期や更年期が閉経に向けて卵巣機能が低下することで起こるホルモン産生低下が原因となる自然な老化現象の一環だとすると、20代や30代前半で始まるこのような自覚症状の原因は主に精神的なストレスによるホルモンバランスの異常になります。
したがってメンタルケアがしっかりとできれば自然と症状は軽快していくことになります。
これらのことをトータルで考えると38歳で始まる更年期障害と同じ様な自覚症状の数々は「プレ更年期障害」と考えたほうが良いでしょう。

38歳男性が感じる体調不良は更年期障害なのか?

体調の悪そうな男性

意外に知られていませんが、男性にも更年期障害があります。ただし、女性ほど辛い自覚症状を起こすことが少なく、男性の場合は社会での責任も重くのしかかってくるケースが多いので、疲れやだるさなどは働きすぎからくるものと考えられがちなのです。
それでは男性の更年期障害と女性の更年期障害の違いはどこにあるのかについて考えてみましょう。
男性側の更年期障害は精巣機能が低下して男性ホルモンの産生量が落ち、様々な健康被害をもたらすようになります。
最も代表的な男性側の更年期障害の症状とは
  • AGA(男性型脱毛症)
  • ED(勃起障害)
  • 前立腺肥大
  • 排尿障害、夜間頻尿
  • 体重増加
  • 加齢臭
になります。
ホットフラッシュやイライラ、不眠、うつ状態、頑固な肩こりや腰痛など女性に多く見られる様な辛い自覚症状を伴うものはそれほど多くありません。
しかし、中には40歳近くから50代になると女性の更年期障害とよく似た自覚症状を覚えるケースがあります。これを「LOH症候群」と呼んでいます。

LOH症候群とは

女性の更年期障害がエストロゲン(女性ホルモンの一種)の産生量低下によって起こるのに対し、男性の更年期障害(LOH症候群)はテストステロンという男性ホルモンの産生量が低下することで起こります。

テストステロンは主に精巣でつくられる性ホルモンで、
  • 男性らしい体を作る
  • 意欲の向上
  • 自律神経の調整(交感神経を刺激して活性化させる)
  • 精子を作る
  • 内臓脂肪の増加を抑える
  • 動脈硬化を予防する
  • 性欲を活性化する
などの作用があります。
筋肉質な腕
幾つかの働きは前述したエストロゲンの働きと同じ様なものがあることがわかります。したがって男性も40歳を過ぎる頃になって基礎代謝が落ち精巣の機能が低下してくるとテストステロンが減少して少なくともこれらの機能低下からくる健康被害をもたらす様になるのです。
特に自律神経の働きを調整する機能が低下すると女性の更年期障害と同様の症状をきたす場合があります。これがLOH症候群(男性更年期障害)です。
つまり、30歳後半頃から男性でもイライラしたり疲れがなかなか取れない、腰痛や肩こりなどを感じる様になればそれは“男性の”更年期障害と考えて差し支えないでしょう。ただし、原因は女性ホルモンの減少ではなく、男性ホルモン側にありますので根本的なところは男女間で違いがあるということになります。

LOH症候群の主な症状

・性欲減少
・ED
・多汗
・顔や体の火照り
・易疲労感
・体のあちこちに原因不明の痛みがある
・息切れしやすくなった
・めまい、耳鳴り
・日中激しい眠気を覚える
・食欲減退
・ひげが伸びるスピードが遅くなった様な気がする
・集中力の低下、やる気が起きない
・物忘れが多くなる
・イライライする
・悲観的になる
・自分が無価値な人間に思えてくる(うつ状態)

などになります。
男性の更年期障害の場合は
  • 年齢のせい
  • 忙しすぎるから
という理由で見過ごされがちですが、実はホルモンバランスの乱れからくる自律神経失調状態が原因で発症する病気であるということを理解し、女性同様できるだけ早く対策を講じた方が良いでしょう。

38歳で更年期障害かも?でも妊娠は可能?

妊婦

ここまでの説明で男女共更年期障害とは
  • 加齢による基礎代謝の落ち込み
  • 女性の場合は卵巣機能の低下、男性の場合は精巣機能の低下によって性ホルモンの分泌量が下がる
  • 自律神経のうち「エストロゲン(女性ホルモン)」は“副交感神経”、「テストステロン(男性ホルモン)」は“交感神経”に働きかけ、活性化させるがホルモンバランスが乱れるため、自律神経にも乱れが生じてしまう
などの理由で発症することが理解できたと思います。
38歳頃のいわゆるプレ更年期とよばれる年齢に達すると、次第に卵巣や精巣の機能低下は著しくなってきます。特に女性は「閉経」という自然の摂理によって卵巣機能が低下していくため、妊娠しづらい体質になっていきます。

閉経とは

では、ここで一旦女性の「閉経」について説明していきましょう。閉経の定義は以下の様になっています。

年をとって月経が完全になくなること

です。月経とは新鮮な卵子を作り出して受精可能な状態を維持する生理的な活動なので月経がなくなるということは妊娠できない体になることを意味しています。

つまり、閉経後は妊娠できないということになります。
では、月経がなくなるというのは具体的にどれぐらいの期間が目安になるのかというと、「一年以上生理がこなくなった場合に閉経とみなす」というのがガイドラインで規定されていますので、性行為を行わない状態で一年以上生理がない場合は閉経したということになります。
説明する女性医師
閉経に至る年齢は個人差がありますが、閉経前には必ずと言って良いほど月経不順が起こりますので、30代後半から月経周期が乱れ出したり、不正出血が多くなったら

妊娠しづらい体つきになってきた

と考えることができますので、38歳という微妙な年齢で妊娠、出産を希望する場合はまずは婦人科に相談するなどの対策を講じる必要性が出てきます。

38歳の妊活その1:婦人科に相談する

38歳になり、更年期障害のような症状が出始めてきたとしても、生理があれば妊娠することは不可能ではありません。まだ40歳よりも手前であれば十分に対策を立てれば妊娠も可能でしょう。

ただし、これまでにも説明してきた通り男女共20代や30代前半のような妊娠率の高さではなくなっているので、まずは医師(婦人科)に相談して、妊娠可能かどうかを調べてもらうのが良いでしょう。
その上で自分の月経周期の状態や不正出血の有無などを把握してから妊娠計画を立てるのが良いと思われます。

38歳の妊活その2:生活習慣を改める

ジョギングする女性

更年期障害は「自律神経の乱れ」で起こるということも説明してきた通りです。自律神経とは人が生きていく上で最も重要で基本的な働き(内臓を動かす、自発呼吸をする、体温を調節する、免疫を調整するなど)を行っている中枢機関なので、生活習慣と密接な関連性があります。
つまり、不規則な生活やストレスフルな生活をしているとそれだけ自律神経が乱れやすいのです。
したがって生活習慣を見直して体内時計のリズムを一定にすると自律神経がそれだけ整いやすくなります。
生活習慣を見直す際のポイントは以下の通りです。
  • 運動習慣を身につける
  • 栄養バランスのよい食事を三食きちんと食べる
  • 睡眠はたっぷりと取る
  • 休息時はしっかりと休む
です。
特に女性の場合は過激なカロリー制限や極端な偏食をするといった間違ったダイエットはやめて、健康的にやせる適切なダイエットを行う様にしてください。

38歳の妊活その3:ストレス解消に努める

自律神経には生活習慣のリズム以外にもう一つ影響を受けやすい要素があります。それが「精神的なストレス」です。

様々な病気は大半がストレスによるものとまで言われています。内臓の機能や免疫力は自律神経がコントロールしているので、このことからもストレスが自律神経に与えるダメージは大きいと考えるべきでしょう。
そこで適切にストレスケアをして少しでも自律神経を正常に保つ様にすれば、それだけ妊娠できる可能性も高まります。
正しいストレスケアというのは
  • 趣味を持つ
  • リラクゼーションを心がける
  • 温(ぬる)めのお風呂にゆったりと浸かる
など、一般的に言われているリラックスやストレス解消法ということですが、気をつけなければならないことはいくら好きだったり趣味だとはいえ
  • ギャンブル
  • 深夜のテレビゲームやパソコン
  • 買い物依存
  • アルコール
は神経を高ぶらせたり、睡眠不足になったりと体に良くないことばかりなのでNGです。スポーツや旅行など楽しんだあとはしっかりと休める趣味を持ちましょう。
岩盤浴をする人達

まとめ

38歳といえば微妙に更年期なのかが気になる年頃です。30代後半から40代前半にかけて発症する更年期障害と同様の症状のことを「プレ更年期(障害)」と呼んでいます。
人によっては一旦症状が落ち着いたり本格的な更年期まで症状が継続するなど千差万別ですが、男女共妊娠するには厳しい年齢に差し掛かっていることを意味しています。

妊娠のいかんは別としても辛い更年期障害の症状を緩和させるためには
  • 医療機関に相談する
  • 生活習慣を正す
  • 趣味を持つなどストレス解消に努める
ことで自律神経のバランスを保つように心がけましょう。
以 上